カメラ複数台のファイル整理【機種別・撮影者別に自動分類する方法】
複数のカメラで撮影した写真・動画を効率的に整理する方法を解説。EXIF情報から自動でカメラ機種別に分類、ウェディング・イベント撮影に最適。

カメラ複数台のファイル整理【自動分類で効率化】
複数のカメラで撮影すると、ファイルが混在して整理が大変ですよね。
- メインカメラとサブカメラ
- 複数のカメラマンで撮影
- デジカメ+スマホ+ドローン
こうした状況で、カメラ機種別・撮影者別に自動で分類できたら便利だと思いませんか?
この記事では、EXIF情報を活用して複数カメラの素材を効率的に整理する方法を解説します。EXIF情報の基本的な活用方法については、EXIF情報を活用したファイル整理術もご参照ください。
複数カメラ撮影の課題
よくある問題
-
ファイルが混在
- Canon、Sony、iPhone の写真が同じフォルダに
- どれがメインカメラか分からない
- 時系列がバラバラ
-
ファイル名が被る
- Canon: IMG_0001.CR3
- Sony: DSC_0001.ARW
- 同じ番号で混乱
-
整理に時間がかかる
- 手動でカメラ別に振り分け
- 1,000枚で30〜60分
- ヒューマンエラーのリスク
-
チーム撮影の混乱
- 誰が撮った写真か不明
- 素材の受け渡しが煩雑
- バージョン管理が困難
理想的な整理
✅ カメラ機種別に自動分類 ✅ 撮影者別のフォルダ分け ✅ 時系列を維持 ✅ RAW/JPEG同時対応 ✅ 高速処理
EXIF情報を使った自動分類
EXIF情報のカメラ識別
写真には以下の情報が記録されています:
EXIF情報の例:
Make(メーカー): Canon
Model(機種): Canon EOS R5
SerialNumber: 1234567890
LensModel: RF24-70mm F2.8 L IS USM
DateTimeOriginal: 2025:01:20 14:30:15
この情報を使えば、自動でカメラ別に分類できます。
詳しくはEXIF情報を活用したファイル整理術をご覧ください。
方法1: 手動での分類(非効率)
Finderでの手作業
手順:
1. Finderで写真を選択
2. 「情報を見る」でカメラ機種を確認
3. フォルダを手動作成
4. ファイルを移動
5. 全ての写真で繰り返す...
所要時間:
- 100枚: 約15分
- 1,000枚: 約2時間
- 3,000枚(ウェディング): 約6時間
評価: ❌ 非効率すぎ、おすすめしません
方法2: スクリプトでの分類(中級者向け)
シェルスクリプトの例
#!/bin/bash
# exiftoolを使ってカメラ機種別に分類
exiftool -r '-FileName<${Make}_${Model}/${DateTimeOriginal}' \
-d %Y-%m-%d_%H%M%S \
*.CR3 *.ARW *.JPG
メリット:
- 一括処理可能
- カスタマイズ自由
デメリット:
- ⚠️ コマンドライン知識が必要
- ⚠️ エラー処理が難しい
- ⚠️ GUIがなく直感的でない
- ⚠️ 初心者には危険
評価: △ 技術者向け
方法3: DockBuddy Organizer(最もおすすめ)

完全自動化で簡単・高速
手順:
ステップ1: ルール設定
DockBuddyの設定画面:
仕分けルール1: EXIF カメラメーカー + 機種 → フォルダ
└ Canon EOS R5 → Canon_EOS_R5/
└ Sony α7 IV → Sony_α7IV/
└ iPhone 15 Pro → iPhone_15_Pro/
└ DJI Mavic 3 → DJI_Mavic3_Drone/
仕分けルール2: EXIF 撮影日時 → サブフォルダ(オプション)
仕分けルール3: ファイル拡張子 → RAW/JPEG分離(オプション)
ステップ2: 実行
- 全カメラの素材を1つのフォルダに集める
- DockBuddyアイコンにドラッグ&ドロップ
- 自動で分類完了!
整理結果
Before:
├── IMG_0001.CR3 (Canon)
├── IMG_0001.JPG (Canon)
├── DSC_0001.ARW (Sony)
├── DSC_0001.JPG (Sony)
├── IMG_0001.HEIC (iPhone)
├── DJI_0001.JPG (ドローン)
... (3,000ファイル混在)
After:
2025-01-20_ウェディング撮影/
├── Canon_EOS_R5/
│ ├── RAW/
│ │ ├── IMG_0001.CR3
│ │ └── IMG_0002.CR3
│ └── JPEG/
│ ├── IMG_0001.JPG
│ └── IMG_0002.JPG
├── Sony_α7IV/
│ ├── RAW/
│ │ └── DSC_0001.ARW
│ └── JPEG/
│ └── DSC_0001.JPG
├── iPhone_15_Pro/
│ └── IMG_0001.HEIC
└── DJI_Mavic3_Drone/
└── DJI_0001.JPG
所要時間: 手動と比べて大幅に短縮 ⚡️
用途別フォルダ構造パターン
パターン1: ウェディングフォトグラファー
撮影内容:
- メインカメラ: Canon EOS R5
- サブカメラ: Sony α7 IV
- iPhone(スナップ撮影)
- 合計3,000〜5,000枚
DockBuddy設定:
仕分けルール:
1. EXIF 撮影日時 → シーン別フォルダ
└ 10:00〜12:00 → 挙式/
└ 12:00〜16:00 → 披露宴/
└ 16:00〜20:00 → 二次会/
2. EXIF カメラ機種 → カメラ別サブフォルダ
└ Canon → メインカメラ_Canon/
└ Sony → サブカメラ_Sony/
└ iPhone → スナップ_iPhone/
3. ファイル拡張子 → RAW/JPEG分離
整理後:
2025-01-20_山田様結婚式/
├── 挙式/
│ ├── メインカメラ_Canon_EOS_R5/
│ │ ├── RAW/
│ │ └── JPEG/
│ ├── サブカメラ_Sony_α7IV/
│ │ ├── RAW/
│ │ └── JPEG/
│ └── スナップ_iPhone_15_Pro/
├── 披露宴/
│ ├── メインカメラ_Canon_EOS_R5/
│ └── サブカメラ_Sony_α7IV/
└── 二次会/
メリット:
- シーン別・カメラ別に完璧に整理
- Lightroomでの読み込みも楽
- 納品用の選別が簡単
所要時間: 手動4時間 → DockBuddy 数分
パターン2: イベント撮影(複数カメラマン)
撮影内容:
- カメラマンA: Canon EOS R6(シリアル: 123456)
- カメラマンB: Canon EOS R6(シリアル: 789012)
- カメラマンC: Nikon Z6 II
問題: 同じ機種(Canon R6)を使っているため、機種名だけでは区別できない
DockBuddy設定:
仕分けルール:
1. EXIF シリアルナンバー → 撮影者別
└ 123456 → カメラマンA_Canon/
└ 789012 → カメラマンB_Canon/
└ その他 → カメラマンC_Nikon/
2. EXIF 撮影日時 → 時間帯別
整理後:
2025-01-20_音楽フェス/
├── カメラマンA_Canon_R6/
│ ├── 14:00-15:00_オープニング/
│ └── 15:00-16:00_メインアクト/
├── カメラマンB_Canon_R6/
│ ├── 14:00-15:00_オープニング/
│ └── 15:00-16:00_メインアクト/
└── カメラマンC_Nikon_Z6II/
└── 14:00-15:00_オープニング/
メリット:
- 同一機種でも撮影者別に分類
- 撮影者ごとの納品が簡単
- ギャラ計算にも活用
パターン3: YouTube・動画制作(複数デバイス)
撮影内容:
- メインカメラ: Sony α7S III(4K 60fps)
- サブカメラ: Canon EOS R6(4K 30fps)
- GoPro Hero 12(アクション)
- DJI Mavic 3(ドローン)
- iPhone 15 Pro(Bロール)
DockBuddy設定:
仕分けルール:
1. EXIF カメラ機種 → カメラ別
└ Sony α7S III → メインカメラ_4K60/
└ Canon EOS R6 → サブカメラ_4K30/
└ GoPro → アクションカム/
└ DJI → ドローン/
└ iPhone → Bロール/
2. ファイル形式 → 動画/写真分離
整理後:
2025-01-20_新商品レビュー/
├── メインカメラ_Sony_α7S_III/
│ └── 4K_60fps/
├── サブカメラ_Canon_EOS_R6/
│ └── 4K_30fps/
├── アクションカム_GoPro_Hero12/
│ └── 5.3K_60fps/
├── ドローン_DJI_Mavic3/
│ └── 5.1K_50fps/
└── Bロール_iPhone_15_Pro/
├── 動画/
└── 写真/
詳しくは動画ファイル整理のフォルダ構造をご覧ください。
パターン4: 商品撮影スタジオ
撮影内容:
- メインライト: Canon EOS R5(物撮り専用)
- ディテール撮影: Sony α7R V(高解像度)
- 動画用: Panasonic GH6
DockBuddy設定:
仕分けルール:
1. EXIF カメラ機種 + 用途
└ Canon EOS R5 → メイン撮影/
└ Sony α7R V → ディテール撮影/
└ Panasonic GH6 → 動画素材/
2. ファイル名パターン → SKU別サブフォルダ
└ SKU12345* → SKU12345/
整理後:
2025-01_商品撮影/
├── SKU12345/
│ ├── メイン撮影_Canon_EOS_R5/
│ ├── ディテール撮影_Sony_α7R_V/
│ └── 動画素材_Panasonic_GH6/
├── SKU12346/
│ ├── メイン撮影_Canon_EOS_R5/
│ └── ディテール撮影_Sony_α7R_V/
パターン5: ドローン+地上カメラ
撮影内容:
- 地上カメラ: Canon EOS R5
- ドローン: DJI Mavic 3
- 360度カメラ: Insta360 X3
DockBuddy設定:
仕分けルール:
1. EXIF カメラメーカー → 種類別
└ Canon → 地上撮影/
└ DJI → ドローン撮影/
└ Insta360 → 360度映像/
2. EXIF GPS高度
└ 高度 0〜10m → 地上/
└ 高度 10m以上 → 空撮/
整理後:
2025-01-20_不動産PV撮影/
├── 地上撮影_Canon_EOS_R5/
│ ├── 外観/
│ └── 内観/
├── ドローン撮影_DJI_Mavic3/
│ ├── 低空(10-50m)/
│ └── 高空(50m以上)/
└── 360度映像_Insta360_X3/
チーム運用のベストプラクティス
ルール1: カメラの事前登録
撮影前にカメラを登録:
カメラA: Canon EOS R5(S/N: 123456) → カメラマン田中
カメラB: Sony α7 IV(S/N: 789012) → カメラマン佐藤
カメラC: Nikon Z9(S/N: 345678) → カメラマン鈴木
DockBuddyの設定に反映。
ルール2: 撮影後の素材受け渡し
ワークフロー:
1. 各カメラマンがSDカードから素材コピー
2. 共有フォルダ(NAS/クラウド)に配置
3. ディレクターがDockBuddyで一括整理
4. カメラマン別・シーン別に自動分類完了
5. 編集チームへ引き渡し
所要時間: 手動2時間 → DockBuddy 数分
よくあるトラブルと解決策
トラブル1: 同じ機種のカメラを複数使用
問題:
- Canon EOS R5 が2台
- 機種名だけでは区別できない
解決策(DockBuddy):
設定:
☑️ EXIFシリアルナンバーで識別
└ S/N: 123456 → Canon_R5_A/
└ S/N: 789012 → Canon_R5_B/
トラブル2: EXIF情報がない素材(スクショ等)
問題:
- スクリーンショット
- 一部の編集済み画像
解決策(DockBuddy):
フォールバック設定:
1. EXIF カメラ機種
2. ファイル作成日時
3. ファイル名パターン
4. 手動指定フォルダ(未識別/)
トラブル3: ファイル名の重複
問題:
- Canon: IMG_0001.CR3
- Sony: IMG_0001.ARW
- 名前は違うが番号が同じ
解決策(DockBuddy):
設定:
☑️ カメラ機種別フォルダに振り分け
→ 別フォルダなので競合しない
オプション:
☑️ ファイル名にカメラ名を追加
IMG_0001.CR3 → Canon_R5_IMG_0001.CR3
トラブル4: 時刻のズレ
問題:
- カメラAの時計が5分進んでいた
- 時系列がおかしい
解決策(DockBuddy):
設定:
☑️ EXIF時刻補正機能
└ Canon R5: -5分補正
└ Sony α7 IV: 補正なし
処理速度の比較
| 方法 | 3,000枚の処理時間 | 学習コスト | 正確性 |
|---|---|---|---|
| 手動(Finder) | 約6時間 | 低 | 中(ヒューマンエラー) |
| スクリプト | 約10分 | 高 | 高(設定次第) |
| DockBuddy | 数分 | 低 | 高(EXIF自動判定) |
まとめ: 複数カメラ整理は自動化が正解
複数カメラでの撮影は、EXIF情報を活用した自動分類で劇的に効率化できます。
重要ポイント
- EXIFのカメラ機種情報を活用
- シリアルナンバーで同一機種も区別
- 整理ルールを設定して効率化
DockBuddyがおすすめな理由
- ⚡️ 高速処理 - 手動作業と比べて大幅に時間短縮
- 🎯 正確 - EXIF自動判定でミスなし
- 📷 全メーカー対応 - Canon/Nikon/Sony/Fuji/Olympus/DJI等
- 💰 買い切り型 - 月額料金なし
整理作業はDockBuddyに任せて、撮影と編集に集中しましょう。
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